書き初め
1月5日に北方文化博物館での書道体験に参加してきました。
参加者の子どもたちに囲まれ大人参加ただ一人でありましたが、書き始めると集中して字を書く楽しさに浸りました。師範の資格を持っている職員の方からアドバイスをいただき、周りの子どもたちの書の解放された力強さにも影響されて書き上げました。
書いたのは「遠慶宿縁」。親鸞さんの書いた『教行信証』の中にある「たまたま行信を獲れば、遠く宿縁を慶べ」よりです。こちらがどうこうしようという意図を超えて、出会うべくして出会えたところに、私がいたんだなぁ。という気持ちで選びました。
書道体験が終わると、館内の作品を一緒に鑑賞して解説していただきました。
今回の作品は、坂口仁一郎(阪口五峰)の漢詩の書です。五峰さんは坂口安吾のお父さんであり、国会議員にもなられた方だそうです。その上、良寛さんなどの詩を集めた『北越詩話』という大著を刊行された漢詩人でもあるのです。
内容を正確にはわかってないのですが、今回の作品の中に「高麗」という文字がありまして、そこには国がバラバラに分かれていた朝鮮半島を統一した国(高麗)ということから、「なぜバラバラになってしまうのだろうか、皆同じであろうに」(私釈)という苦しみと願いが込められているように感じました。また漢詩の中の作者の物語を想像させるような解説を聞かせてもらって作品を身近に感じました。

